NVIDIA GTC 2025で読み解く、生成AIと製造業DXの最前線

2025年3月17日から21日まで、米国のカリフォルニア州サンノゼで開催されたNVIDIA GTC March2025のセッションから、これからの生成AIと製造業DXに関するブログを複数回に分けて紹介します。
NVIDIA GTC March2025:https://www.nvidia.com/ja-jp/gtc/
第1回目の今回は、生成AIが産業にもたらす新展開をテーマに紹介します。
NVIDIAのGPU技術カンファレンス「GTC 2025」では、昨年まで話題だった生成AIに続き、自ら判断して動くエージェント型AIや実世界で活躍するロボットAIへの注目が高まっている内容でした。とはいえ生成AI自体も引き続き企業のDXを支える重要技術であるのは間違いないです。実際、生成AIは従来のデータ活用の課題を解決する新たな手段として期待されていますし、大量の文書から必要な情報を探す検索・要約や、不足しがちなデータをAIが補完する合成データ生成など幅広い用途で活用が進んでいます。
では、生成AIは製造業でどのように役立つのでしょうか?
一つの注目分野がジェネレーティブデザイン(AIによる自動設計)です。AIが指定した条件に合致する多数の設計案を自動生成してくれるため、実物の試作を何度も作り直す必要が減り、製品開発のスピードが大幅に向上することが期待されています。例えば部品設計で、AIが強度や重量などの制約を満たす何十もの形状案を提案してくれれば、担当者は有望な案を効率的に絞り込むことができそうです。
引用:https://developer.nvidia.com/blog/transforming-product-design-workflows-in-manufacturing-with-generative-ai/
引用:https://final-aim.com/nvidia-gtc-2025-designai-live
因みに、Final Aim社は、デザインとデジタル製造業領域を中心にWeb3事業をグローバルに展開するスタートアップ企業で、米国と日本を拠点としています。
製造業以外でも、生成AIの活用は社内サポート業務などで広がっています。例えばチャットボットやマニュアル自動作成などのAIアシスタントは、多くの企業で既に導入が進んでいますし、弊社のお客様の活用範囲も確実に広がっています。
GTC 2025でもそのような「コパイロット」(AI助手)の事例が紹介されていました。難しいシステム構築なしに現場で生成AIを使いこなせる時代が来ていると強調されています。
◆日本企業の課題
生成AIを現場で活かすには、自社の業務に合ったデータ整備や使い方の工夫が欠かせません。しかし多くの企業でAI人材や学習データの不足、セキュリティ上の懸念から導入が進まない状況があります。また、ChatGPTのような汎用AIでは日本語のニュアンスが正確に伝わらないのではという不安もあるというお声もお聞きします。
ご安心ください、現在の生成AIの分野は日々性能が向上しています。これまでの弊社のお客様において、日本語の問題はあがっておりません。
◆解決策のヒント
小さな成功体験を積むことが重要です。まずは社員数名でも良いので効果を実感しやすい領域、例えば「社内問い合わせ用のQ&Aチャットボット」や「設計アイデア出しツール」などピンポイントなAI導入から始めてみるのは如何でしょうか。
最近は日本語に対応した生成AIモデルも登場し、自社の文書を学習させた社内専用AIアシスタントを作ることも可能です。中国のDeepSeekなどオープンソースで公開されている生成AIがありますので自社で学習させることも可能です。
さらに、データ不足が課題なら生成AIで合成データを作り出しトレーニングに活用する方法もあります。正しく生成AIの醍醐味です。
こうした取り組みを通じて現場の理解とデータ蓄積を進め、徐々に本格的なAI活用へと広げていきましょう。